杏のふむふむ
- 作者: 杏
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2012/06/09
- メディア: 単行本
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今年の2月くらいに珍しく熱を出して二日くらい寝込みました。
根がせっかちな性格なもんで、ただ寝ているのは退屈でしょうがないんですね。
なので、いつも聴かないPodcastの番組をパカパカ入れて、ひたすら寝ながら聴いていました。
そのうちの一つが女優の杏のPodcastで、落ち着いた調子で淡々とエッセイ的に独り語りする番組でした。
トーンが耳障りではないのに加えて、「あれ?この人、古風というか、なんかしっかりしてるなぁ」という印象の話が多いんですね。
自分より6歳くらい下なんですけど、よっぽど成熟しているというか。なんか素敵な感じ。
で、彼女が書いたエッセイがこの本です。
(タレント本ならブックオフにあるはず!と思って探したら、思惑通りありました 笑)
飾らないというか、誠実で、年齢よりはしっかりとした文章です。
それだけで好感が持てます。
読んでいくうちに、「あぁ、この人は教養があるのだなぁ」と思いました。
そしてその教養は様々な人との出会いを通して得られている。
さらにいえば、その出会いは彼女自身の好奇心であったり、誠実さが呼び寄せているように思えます。
なんだか、良いスパイラルが生まれているんですね。
エピソードにクスリと笑うもよし、好奇心に刺激されるのもよし、人とのつながりの大切さを再認識するもよし。
サクっと読めて、清々しくなれる本でした。