新潟のおせんべい屋さんが東京の女子中学生にヒット商品づくりを頼んだらとんでもないことが起こった!?

新潟のおせんべい屋さんが東京の女子中学生にヒット商品づくりを頼んだらとんでもないことが起こった!?

新潟のおせんべい屋さんが東京の女子中学生にヒット商品づくりを頼んだらとんでもないことが起こった!?

タイトルのまんまの本なんですが、新潟に本社を置く岩塚製菓さんと品川女子学院のコラボレーションについて当事者が語り、識者がコメントしていく本です。


コラボの結果出てきた「トマっとバジっと!」は僕もコンビニで手をとった記憶があります。
あんまり、おかきとかおせんべいとかを食べないようにしているんですが(際限なく食べてしまう&カロリー高い)、品女とコラボっていうのが目立って買ったと思います。
味とかは覚えてないですけど(普通においしかったのかなぁ、と)。


ともあれ、こういう形でコラボが実現することは、きわめて異例だと思われます。
まず、こうした案件はトップダウンかつトップの求心力が強くないと実現は不可能です。
この点、岩塚製菓さんのトップの強い思いが根底にあるのだと思います。
これがないと社内リソースが大小あれ使うことができません。
このハードルは非常に高いです。
また、それに応える品女側の姿勢が十分なものだったからとも言えるでしょう。
両者が噛み合ったから、成果が有形・無形の両面で残ったのだと思います。
(金額換算にするとどれだけのものか気になるところです。)


かなり違うとは思うのですが、僕自身は、学生側・企業側の二つの立場で「データ活用」のコラボの取組を何回か見た・体験したことがあります。


多くの場合、企業側はコミットが少ないために思った以上の成果が出ていないように思います。
「学生だし、素人だから自由にやってくれればいい」という姿勢があり、学生さんが懸命に考えて分析・報告してくれるものの、やはり現実的な問題解決を行う上で著しい乖離が生じた結果が導かれることがしばしばです。


それを「発表会」を開いてみるわけですが、分析手法はそれなりでも、課題設定、アプローチ、ロジカルな展開に破たんをきたしていることが多いわけです。
これはこれで、「データに取り組んでみる」という教育効果はあるのでいいのでは?とも思うわけですが、一生懸命取り組んでいる労力をより生かすためにも、ある程度のインプットややり取りを含めたコミュニケーションが双方にとって有効に思うんですね。
本当の意味で企業側が刺激を受けるためにもコミットを高めていく必要はあるんじゃないかと。(中途半端ならやめれば、と思ってしまうわけです。)


単純にこうした試みはCSRだけで終わらせるには「勿体ない」と感じ、本書の試みは(美談的な部分が多いとはいえ)有益だと思う次第です。