ソーシャルメディアサミットに行ってきた

先週の金曜日に開催されたソーシャルメディアサミットに行ってきました。


広告と関連が強い集まりなので、キラキラした人が多いのかなぁと思っていたのですが、それほどでもなく。
やはりアドテク関連になると少しカラーが違うようですね。


セッションは「ソーシャルメディアの弱点」「広告的効果測定」「コミュニケーション・エンゲージメントの作り方」「今後の展開」から構成されていて、それぞれで第一線で活躍されている方たちによるパネルディスカッションが行われました。


「弱点」で語られた内容は、ソーシャルメディア自体の弱点というより、ソーシャルメディアによって過去から存在していた課題が浮き彫りになったという印象でした。
また、依然より「クロスメディア」で言われていたことに通じるのかもしれませんが、企画の際に「時間軸」の概念の重要性が高まっているように感じました。
各個別の施策の実施が、あたかもピタゴラ装置のように働いていく設計がされている場合、その時間軸を理解した上での効果測定を想定するなど我々の領域でも構造の理解は重要であるように思えました。


「効果測定」のパートでは、ビジネスボリュームに占めるソーシャルメディアの寄与率に応じて、効果測定の緻密さや各施策の精緻化を行うという主旨の発言があり、この点は大きく同意するところがありました。
ソーシャルメディアによる施策にチャレンジする担当者は、効果測定をすることで寄与の有無を示す必要があるわけですが、当該ビジネストータルへの寄与の視座を持てば、効果測定よりもその枠の中で自由に機会探索をするほうが経験値がたまり、結局は大きなリターンを得るチャンスもあるといったところでしょうか。
効果測定を語る上ではこうした視座を持たなければ枝葉末節の議論に陥る危険性があると再認識しました。


「コミュニケーション、エンゲージメント」については各社共に試行錯誤の真っ最中といった様子で、社内・社外で浸透・説明していくためには、事業の方向性と各SM関連施策の整合性が重要であることが述べられていました。
この点も前述の考え方に通じるわけですが、俯瞰的に自社のビジネスを見たときに、ソーシャルメディアによる施策が「座りがよく」機能しているかを説明できるかに社内外の浸透は大きく影響するのでしょう。


最後のセッションはトップクリエーターと企業側の広告担当が、ぶっちゃけトーク全開していて、聞いていて楽しいセッションでした。
特にクリエイターの方たちは「エッジが立っている」ような人たちなので、むちゃくちゃだなぁと思うような話もあったのですが、クライアントにとって望ましい方向性を指し示すことは絶対に外していないのだろうな、と感じさせられました。
僕らのようなデータアナリストとは全くもって違うセンスが必要な仕事でしょうが、「クライアントの進むべき方向性を思考し、最適な解決方法を提示する」ということは同じわけで、そこへ邁進するエネルギーには学ぶべきところが多いなぁ、と刺激を受けました。


このサミットは他にも書ききれないほど色々な刺激があり、久々に参加してよかったと心から思える時間でした。