課題解決！マーケティング・リサーチ入門

マーケティングリサーチの「分析」にフォーカスをあてて、ケーススタディ形式で展開しています。
わかりやすく、メーカー・調査会社のリサーチャーは一度目を通したほうがよいと思います。

本書中には、ビデオリサーチのACRやインテージの消費者・小売店パネルデータなど、競合リサーチ会社が容易には使いにくいデータソースによる分析も展開されています。これらのサービスの強みがよくわかります。
ですが、AD-HOC的なリサーチで補完できないわけではなく（もちろん内容的には劣るかもしれませんが）、あるゆる調査会社のリサーチャーにとって、あるいはクライアントサイドのリサーチャーにとって有用であると思います。

また、多くのトピックを取り扱っていますので、通常自分が携わっていない領域の調査について理解を深める助けにもなるでしょう。

個人的には、後半の専門家へのインタビューのトピックが勉強になりました。
先日、プロボノ活動で専門家へインタビューする機会があったのですが、「やっぱり、消費者インタビューと違うなぁ」と思っていたところでしたので、本項は役に立ちました。
また、グローバル調査でのポイントは勉強になりますね。基本的でありながら、なかなか業務として携わる機会は少ないので。

疑似体験をしながら、リサーチャーとしての幅を広げるのによい本だと思います。