聞き方の技術―リサーチのための調査票作成ガイド―

○聞き方の技術―リサーチのための調査票作成ガイド―


調査票作成における注意点、テクニックについて、詳細に展開されている本です。
刊行が2010年2月ということで、比較的最近(直近10年くらい)の論文も引用されていて、「へー!」と感嘆するようなポイントも書かれています。
本書の内容は紙ベース、口頭ベース、Webベース調査すべてで役に立つものです。


私自身はリサーチ会社に籍を置きながら、クライアント案件で調査票を作ったことはなく、結構独学で調査票を作っています。
まぁ、流石に過去の事例は豊富ですし、学生時代の基本知識はあるので、トンデモ調査票を作ることはないですがそれでも「回答者が答えにくい」もの作って、修正することはしばしばあります。


本書は先行研究を軸に調査票作成にあたっての示唆を与えています。定量調査に携わって長い人には当然な知識なのかもしれませんが、復習の意味も込めて一読するとためになるでしょう。おそらく、復習だけでなく、新たな気づきも得られるはずです。


ただ、1点、「尺度を合成すると誤差が相殺される」という記載がありましたが、ここは理解できませんでした。私の理解では誤差は累積する・・・と思うのですが。。。