買い物客はそのキーワードで手を伸ばす

買い物客はそのキーワードで手を伸ばす

買い物客はそのキーワードで手を伸ばす


本書では「価値創造型プロモーション」という概念を提唱し、そのプロセスを詳細に追っています。
所謂、産学連携型の取組み(企業側はハウスさん、エバラさん)で行われたものを本にしているものです。


「価値創造型プロモーション」と銘を打っている中身ですが、デプスインタビューを行いその結果から仮説構築⇒ネット調査のOAをテキストマイニングしさらに仮説を洗練⇒店頭プロモーションを実施というものです。
ここに書いた通り、とりわけ斬新なわけではありません。
ただ、店頭プロモーションにおいてコスト(時間・経費)を割いて消費者の声を聴くことは、商品開発プロセスよりは少ないと思われますので、特徴的ではあると思います。


このプロモの結果として、需要の先食いに陥りがちなプロモーションが、間口の拡大に寄与したと考えられるデータが得られており、それなりの効果はあるのだと思います。
ただし、本書でも企業側からの意見から出ているように一案件ごとに本取組を実施するのはコストがかかりすぎるため、現実的ではないでしょう。
この辺りは、実践的な内容にするための洗練が必要だと思われます。


産学連携の取り組みにありがちな「キレイなケース」と「理想論的結論づけ」が気になるのではありますが、ここから実践的内容に昇華させていくのは「産」側の役割なわけですから本書の知見をうまく活用していくのがよいと思っています。


このあたりエルグさんとか得意なんですかね?