タスクフォースと「で、儲かるの?」

○「ビックデータ時代になっても、コミュニケーション・シナリオはマーケターにしか作れない」ビックデータ活用のために必要な視点・人材・組織


GDO・中澤氏の講演の記事です。
GDOさんはデータオリエンテッドな活動で著名で、そういう意味では当該分野では先進的な企業さんであると僕個人は理解しています。
(僕はゴルフはさっぱりわからんですが。)
まぁ、いろいろと正論で、ふむふむと読める記事です。

 とはいえ、人数もお金も限られた中で実現するためには、テーマを絞り、専門スキルを持つ人間を集めてタスクフォースを組むことが有効なのではないか。縦割りではなく、マーケター・データサイエンティスト・データマネージャーの3人一組でひとつのゴールに向かって動ける組織をつくらないと、うまくいかない。


これも、正論なのかなぁ、と思います。
複数領域をカバーしている人間は希少ですし、育成するのも時間・コストともにかかるわりに、期待しているレベルまでスキルが達する確率も不明です。
素直にタスクフォース組ませておけ、と。


ただし、こうした体制を推進するにはタスクフォースがもたらす効用を示す必要がありまして、これがそう簡単ではないわけです。
「意味がある」ことはそれなりに理路整然とした説明が可能で、理解もすんなりされやすいです。
一方で、数多ある諸課題の中で本課題の重要性を示すことが難しいわけです。
トップダウンで組織が構成される場合は別ですが。)
大概は、具体的な販売額で示すしかないわけですね。
そこに繋がる経路を構築していくのは、タスクフォースの必要を説くのとは別の、シビアさが伴うわけです。


ビッグデータブームに乗っかりやすい企業ではこの辺りのプロセスがおざなりになるのでしょうが、多くの企業では結構厳しいと思われます。
ブームをブームで終わらせないには、まだ記事になっていない地道な諸活動の結果が重要ということですね。
(そういう意味では現在事例としてあがっている企業さんはブーム前から地道な活動が身になっているという素晴らしいケースなのだと思っています。)