JMRX勉強会【インサイトリサーチによるアイデア開発支援】に行ってきた

というわけで、恒例のご報告です。

○JMRX勉強会 【インサイトリサーチによるアイデア開発支援】


講師は株式会社デコムの大松氏でした。


インサイトリサーチって何ぞや、って感じだったのですが、要は商品・サービス開発のためのアイデアにつながる「気づきのようなもの」を、各種方法を用いて効果的に顕在化していくプロセスなのだと思います。


アプローチとしては、心理学を基にしたビジュアル刺激、文化人類学を基にしたエスノグラフィックリサーチ、脳科学を基にしたニューロマーケティングリサーチなどが挙げられていましたが、デコムさんでは前者2つをメインに取り扱っているようでした。


この領域(商品・サービス開発のタネを作る)のリサーチで重要なのは、必ずしも報告書ではなくて、関係者間で「インサイト」の共通理解を得ることだと思います。
今回のお話では、その理解を得るプロセスとしてのワークショップの重要性が強調されていました。
報告書渡して、報告会するだけではこの領域は収まらないことが多く納得ですが、我々リサーチ会社はどの程度そのことを理解できているかは疑問です。
(製品開発プロセスを真に理解しているリサーチャーなど、ほんの一握りですから。)


個人的には、昨日のお話で、サービス・商品開発インサイトリサーチ自体の肝は「いかにリサーチ結果がプロダクトの物性につながって提示されているか」にあることを強く再認識しました。
当然その提示プロセスもロジカルに、かつクライアント自身も気づきをもって受け入れられるものである必要があります。
この点で、今回のアイデア開発支援リサーチは、正に「アーツ」であると感じました。


また、質疑の中で出てきた「アイデアと実際の開発における制約の考え方」は非常に面白い内容でした。
このチューニングであり、スクリーニングであるプロセスは悩ましいところであり、マーケターの力量が試されるのだと想像します。


今日はここまで。