分析力を駆使する企業 発展の五段階

○分析力を駆使する企業 発展の五段階


前作「分析力を武器とする企業」に続いての二作目。


僕は前作を読んでいないのですが、今作の「駆使」というフレーズに惹かれて購入しました。


内容としては、事業運営上の意思決定においてデータに基づいた分析を生かす組織をいかに構築、発展させていくかというものです。
僕たちリサーチ会社など事業会社をサポートする側より、事業会社でのデータ活用が正にフィットしています。


本書では分析力が根付いている度合いを5つのグレードに分類し、それぞれステップアップするためのポイントについて言及しています。
この部分でキーになるのは人材(スキル含む)だけでなく、社内コミュニケーションや浸透戦略・戦術などかなり泥臭い内容です。
まぁ、そこが難しいところであり、キモであるということでしょう。


最近はWeb系の企業を中心に分析し、意思決定に活用すべきデータが溢れ、その結果をリアルタイムorほぼリアルタイムで施策に反映していく現場が生まれています。
ソーシャルゲーム界隈でデータマイニングエンジニアが集められているのもこれを背景としていると思われます。)
こうした中で個々のアナリストのスキルというレベルだけでなく、その力をどのように根付かせ、社内で浸透させていくかというマネジメントスキルの重要性も増していると考えられます。


本書は今まさに起こっている変革プロセスについて道を指し示すものであるように思います。