案本 「ユニーク」な「アイディア」の「提案」のための「脳内経験」

○案本 「ユニーク」な「アイディア」の「提案」のための「脳内経験」


クリエイティブディレクターの山本氏による、よい提案を行うための方法の詳説。
著者のバックグランドや書中に取り上げられている内容からも広告関係者を意識したつくりにはなっていますが、「提案」を行う職種であれば参考になる部分が多いと思います。


よりよい提案を行うためには、受けての分析を行うことも重要ですが、それに応じた提案を行うためには「経験」も必要になります。


本書では「実経験」、「疑似経験」、「脳内経験」の3つについて取り上げ、その効用について述べています。


ここの部分はリサーチャーにとっては非常に重要であると思います。
「提案」の直近にいるクライアントの立場を「実体験」として直接的に経験しているリサーチャーはさほどいるわけではありません。
その中で、企画コンペに勝ち上がらなければならない。
まぁ、価格勝負が大きい側面もあるのですが、そうならないためにも、クライアントの立場や彼等が見据えている先を「脳内経験」することが重要なように思います。
それができているリサーチャーとそうでないリサーチャーでは、まさに雲泥の差が生まれると僕は感じています。
(自分は、まだまだまだ、です。)


クライアントの視点にたった提案という点で、広告関係者でトップを走っている人たちからは僕たちは非常に学ぶべきものが多いと思います。
まぁ、やっかみ混じって色々言う方もいるのも事実です。
ですが、彼等がシビアに取り組んでいる課題は、僕たちの数歩先を進んでいるような気がしてなりません。