Rのイベント

今日はフリー統計パッケージRのイベントに行ってきました。


場所は統計数理研究所@立川。
統計にまつわる学問を修め始めて10年目、初めて聖地に足を踏み入れました。
すげートイレがキレイでした。


さて、午前中はRのユーザー講演を聴講。


Nattoという共起関係の把握に非常に優れたツールを提供しているef-primeさんの「R Analytic Flow」の説明など。
RをClementine感覚で使える興味深いツールです。
しかも、フリー。すげぇぇぇ!


そのほかにも群馬大・青木先生がアニメーションを使った統計教育についてお話されていました。
僕も含めて、青木先生のWebページにお世話になっている方も多く、TL上でも「生の青木先生!!!」という興奮気味のtweetがありました。


個人的に興味深かったのが文京学院大学・村井先生の講演。


心理統計教育におけるRの話でした。
僕自身、心理学で心理統計を専攻していたのでお話する内容の背景が非常によく理解できました。


心理学を志す人は、多くの場合、心理統計を学ぶ要件を満たしにくいことが多いです。
文系だし、情報処理リテラシーに疎いという所。
その反面、研究法としては科学的なアプローチが臨床・実験問わず求められる。
そのジレンマに学生さんは悩むというところでしょうか。


その中でRの果たす役割ですが、ある程度「心理統計を学ぶ素養がある人」には非常に効果的だと思います。
Rに限ったことではなくSASのようにコマンドラインを打ち込んで実行する形式でもいいのですが、パッケージと対話することを通じて、自己の入力ひいては研究仮説の妥当性を試行錯誤できる点は教育効果として優れていると思います。
GUIの整備された環境下でクリックだけで実行するより、自らコマンドラインを打ち込んでそれに対する詳細なメッセージ(時にはエラー)を返されることは、私の経験からも学習効果が高いと思います。


とはいえ、やはり「心理統計の素養がある人」に限られると思います。一生懸命学ぼうとする人、もともとリテラシーが高い人、学力レベルが比較的高い人、でしょうか。
ハードルは高いけれども、学習効果は高い。そんな位置づけではないか、と思います。


また、午後のJapanRのほうではマーケティングのブースにお邪魔していました。
@bob3bob3さんがオーナーで運営されており、最初はまばらでしたが次第に賑わっていました。
(@bob3bob3さん、お疲れ様でした!)


最初はしれっとお話を聞いて帰ろうと思っていたのですが、学生さん・実務家も交えて面白いディスカッションになり、思わず僕も議論に参加していました(笑)
また近いうちのTokyo.Rのほうにもお邪魔したいな、と思う内容でした。


最後に、Rについてですが、私より若い(30歳以下)のデータアナリストは間違いなく触れておいたほうがよいと思います。
分析の自由度が格段に違う。
多人数によってパッケージが開発されているので、多種多様な分析を実行できる環境といえるでしょう。
僕ももっと使い込みたい!!!

今日はここまで。