起業のファイナンス

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと


起業します・・・という気はさらさらなく、そんなスピリッツは持ち合わせいないんですが、読んでみました。
ファイナンスの知識とかゼロに近いんで、読みながら「へぇー」と感心しきることばかり。
知っているつもりでも、全然知らないんだなぁ、と。


同時にベンチャー企業(本書の定義ではスタートアップ段階でかつ「イノベーティブ」な事業を持つ企業)の動きの背景を理解することができます。
最も本書に沿った動きができている企業はそれほど多くはなさそうで、各企業がその状態に至った背景を推し量ることができる感じでしょうか。


また、本書は通じて語られることは、ファイナンスの知識やお作法はあくまで道具であり、事業の本質は起業家のアニマルスピリッツであったり、事業の筋の良さ(革新性や発展可能性など、本書では「イケてる」と表現されています)にあるということです。
これは確かになるほどと納得できると同時に、スタートアップを成功させる厳しさを説いているように思います。
そうした中で、日本にもイケてるベンチャー企業がどんどん出てくることを望み、それに向かってチャレンジする人を支援したいという著者の気持ちが伺えます。


どんな形であれ、事業を立ち上げたり、支えたりする人には一読の価値があるように思います。