JMRX【ロイヤルティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略】に行ってきた

○JMRX【ロイヤルティリーダーに学ぶソーシャルメディア戦略】


講師は株式会社アイ・エム・ジェイの高見氏。
ソーシャルメディアが普及しつつある/普及するこの時代のマーケティング戦略についてお話しただきました。


資料は例のごとく、みんなのMR.COMさんに後日公開される予定。乞うご期待です。


さて、今回のトピックの一つがNPS(NetPromoterScore)
このあたりはみんなのMR.COMさんでも記事になっています。


私自身この指標の成り立ちについて詳しいわけではありませんが、推奨行動を採用する理論的背景はブランドロイヤルティでよく見られるので特に不思議はありません。
おそらく定量データに基づいた検証でもっとも再購入などロイヤルティを表す行動に相関が高いものだったのでしょう。
多くのデータサービスに関する指標(独立変数)とロイヤルティ(従属変数)の関係性を収集し、たった一つの最も予測精度が高いものが選ばれたのだと考えます。


予測の観点からすると「何故1項目なんだろう?」と疑問に思います。
なぜなら、1項目の場合、測定が安定しないことが多いからです。
実際に商品・サービスカテゴリーによっては、推奨行動とロイヤルティの関連が薄くなることが考えられます。
もっと相応しい変数があるようにも思います。
しかし、ベインは1項目で規定した。
その後、懇親会でご質問させていただいたのですが、その理由の一つには経営管理指標としてシンプルであることが求められるのではないか、というお話がありました。
マインドに近い変数を、売上などの経営管理指標と同列に扱うには、徹底した予測精度(言い代えるなら実績)とシンプルさが必要だったということなのではないでしょうか。
ここにコンサルが設定する指標とリサーチャーが設定する指標の違いがあるように感じました。


また、高見氏に展開してもらったデータの見方、顧客戦略の考え方は従来のCRM戦略の軸に「NPS(推奨)」を加えて展開したものといえます。
非常にシンプルです。ですが、シンプルがゆえにわかりやすく、使いやすいように思います。


一方で、耐久消費財、サービスの既存顧客維持モデルに適した展開でした。ただ、提示いただいたフレームは新規かつ、工夫次第ではFMCGへも展開可能なもののように思います(その場合NPSでは表現がキツイ。)
この点は、リサーチャーが研究の余地があると思います。


今日はここまで。