記述系と予測系

完全に私見なんですけど、データアナリストには

  • 記述系
  • 予測系

の大きく2つのスキルがあると思います。


記述系は、当該分野の事象について、変数の関連性や要因分解を行うスキルです。
数理モデルを適用する・しないに関わらず可能で、こちらのスキルを身につけている人はマーケティングリサーチャーでは圧倒的に多いと思われます。
このスキルでは、「第三者にその記述を伝える」ことに真価が置かれます。
したがって、どんなに優れて事象を分解していたとしても、第三者に伝わらなければほぼ「無意味」です。


一方の予測系は特定の指標の予測精度をひたすら高め、当てるスキルです。
比較的高度な数理モデルを適用することが多く、スキル難度としてはやや高めでしょうか。
こちらは精度を高めることが主で、構造を伝えることは2の次です。
語弊がある言い方かもしれませんが、「何使ってもいいから、精度高めろや、ゴルァ!」という世界でしょうか。
金融系の予測ではこちらのスタンスがメインなのかなぁ、と思います。


もちろん、中間の「記述もしっかりして、予測精度も高いモデル作れ」という要求がくることもあります。
というか、こちらが多い。
発注サイドの視点に立てば、理解できます。


一方で、「記述をする→比較的に単純な構造で分解」と「複雑な現象を高精度で予測する」ことは一部反するところでもあります。
実際は、両方のメリットをギリギリキープできる落しどころを探すことになります。
そこが、醍醐味なんでしょうけどね。


今日はここまで。