そんなんじゃクチコミしないよ。

○そんなんじゃクチコミしないよ。


smashmedia河野氏が書かれている本で、2008年の刊行です。
まだ、twitterfacebookが日本で台頭する前の話で、ブログによるクチコミマーケティングなどの「成功事例」などが紹介されていた頃のようです。
(僕がこの手の話題に興味を持つ前なので、どんな状況だったかはあくまで伝聞したレベルですが。)


本書はロジカルにギッチギチに展開されているのではなく、著者の経験則や将来的な希望を含んで展開されています。
なので、「それって本当なの?」と疑い出せばキリがない流れもあるのですが、主旨を捉えながら読むと、さほど共感するのに障壁はないと思います。
というか、そう味わう価値があると思います。


僕自身は共感できる部分が多く、そもそもWebでのクチコミのインパクトって過剰評価されすぎじゃね?とか、スパムブログに近いようなペイパーポストが環境を荒らすようでイヤだったりとか(不自然なPR・・・というか)、過剰な「マスメディアの影響力は減った」的な論調は、ちょっと違うよね、とか。
まぁ、このあたりはWebサービス最前線にいる人たちには当たり前の認識なのでしょうが、レイトマジョリティに近い僕などは、自分の中で消化しきれていないところを一緒に消化できたような気がします。


当然、ソーシャルメディアの台頭で状況は変わってきているでしょうが、個人的には本書で述べられている本質的な部分には変わりはないのでは?、と思っています。


あと、DAGMARの考え方ではないですけど、「一体何をもって成功とするのか」を追求するスタンスは共感です。
まぁ・・・それを設定することは、サービス提案する側、受ける側、双方にとって、その後が大変なことなのですが。