プラセボ

大学にいたころ、TA(Teaching Assistant)のバイトで食いつないでいたことがありました。
勉強時間が必要なので、バイトもほとんどできなくて(カテキョウをちょっとぐらい)。
そんな時にこのTAのバイトは短時間で定収入が得られる、かつ関連分野の授業も聴講できるおいしいバイトだったのです。


いくつか掛け持ちをしていたのですが、その中で社会心理学系の授業を担当していたことがあります。
TAのタスクの一つに学部生の書いたレポートを取りまとめる仕事がありました。
採点する前の簡単なチェック、だった記憶があります。


その日も授業終了後にレポートを集めて、チェックを始めました。
授業のテーマは「プラセボ効果・偽薬効果」についてでした。


学部生なので、授業に対するモチベーションも人それぞれ。出来もそれぞれです。
よく勉強しているなぁ、というものもチラホラとありました。
そういうのって、文章を読み始めた段階で大体わかるものです。


チェック中盤、なかなか丁寧に書き始めているレポートに当たりました。
「ふーん」と思いながら読んでいくと…なんかがおかしい。


プラセボによる催淫が…


はぁ?��(゚Д゚)


ん?なんか見間違いかな?
いや…見間違いじゃない…。


その後も文章にはその手の単語が散りばめられた独自の解釈が展開していきます。
おいおい、そんな話をしてねーだろー。


っと戸惑っていると、次の単語でようやく意味が。

今回勉強した「媚薬効果」が…


あぁ…偽薬と媚薬を聴き間違えたのね。
聴き間違えたまま授業を聞いて、間違えた文脈で解釈したのかぁ。


恐るべし文学部…。