沈思黙考

今の僕のメインのタスクは、リサーチサービスの品質研究です。


会社に入るときは、まさかこういう「研究」のような仕事をするとは思いもよりませんでした。
(会社員だから様々な状況に置かれるのは当然なのですが、それを認識していなかったのです。)


大学院にいるときも、周りの先輩たちの姿を見ながら「僕は研究者には向かないなぁ」と思っていました。
もとから院には就職にあたってのスキルアップを目的として進学したのですが、途中で研究者への道も少し考えていました。
でも、結局会社員になったわけでw



研究者といっても様々なタイプの方がいるのですが、共通して「深い考察を止めない」というイメージがあります。
しかも、基本的には個人の力で。
僕はストイックにそれを続けられるタイプではなかった。
それに、孤独な考察の先に研究成果を立てる自信がなかったのです。
基本的には多くの人とワイワイやりたいほうでした。


会社員って、上司がいて、先輩がいて、みんなでタスクに取り組む。
そういうイメージがあって、「孤独感」が分散しそうだな、と思ったのですね。
これなら、僕にもできそうだ、と。


まぁ、そのイメージはおおよそ間違いではなかったのです。
多くのタスクでは。


ところが、あるときに、先行事例が確立されていないタスクに取り組むことになりました。
幸か不幸か、当該の分野について、検討可能なスキルを持っている人が限られていて、僕がアサインされることになり。。。


相談しようにも、「答えが返ってこない」。
上位者も明確な答えを持っている訳ではないからですね。
答えを自分で探索しなければならなくなりました。
あーでもない、こーでもない。
これは孤独な作業です。
上述のとおり、こういったタスクは苦手です。
やっていくうちに気分も暗くなり。


まぁ、それはそれでそのタスクは無事終了する(辛いタスクも終わりはくるのです)のですが、それ以降は、似たようなタスクが続くわけです。
さらに、自分で問題提起をして、それを提案→承認→研究というタスクも加わりました。
なんだ、研究者に似てるじゃん。
そんな感じです。


「これだったら、研究者になってたほうが学位もとれたし良かったなぁ。」
そう思った時期もありました。
(まぁ、そう簡単には学位はとれませんけどね。)


こういう状況は望んではいなかったのですが、ただ、得たものは大きかったように思います。
沈思黙考すること。
自分の苦手だったこのスキルに向き合わざるを得なかったことが最大の獲得だと思います。
結果として、タスクを独力で推進するときはもちろん、多人数で進めるときの問題提起や議論の質も高まったように思います。


ただ、今どうにかやっていけているのは、こういったタスクを始めてからの上位者に恵まれていたからだと思います。
タスクを与え、見守ってくれ、時には同じ目線で、時には上位者として助言を与えてくれました。


沈思黙考をすることも大事であり、それを補助することも大事である。
それを最近感じます。


まとまりないですが、今日はここまで。