新しいデータを学ぶこと

最近、Webのデータ解析に興味を持ち始めて、少しずつ勉強をし始めました。
新しいデータについて勉強するのはワクワクしますね。


データアナリストにとって、新しい分析手法を学んだり、研究したり、実践することは大事なことだと思います。
その一方で、僕個人としてはデータの背景や性質を把握することが、より重要に思えてなりません。
データの特性や背景把握できない内はどんなに優れた手法を操るアナリストでも力を十分に発揮できない。
Webデータを勉強しはじめた僕も、赤子同然です。


在学中から今に至るまで、データアナリストとして色々なデータを扱う機会をいただきました。
心理学の実験データや心理尺度の測定データに始まり、POS、FSP、クレジットカードのデータ、マーケティングリサーチのアンケートデータ・・・その他様々なデータ。
各所でお世話になった師や諸先輩方には頭があがりません。


それぞれのデータは収集された背景・目的も異なれば、特性にも違いがあります。
新しいデータに触れるたびに、その違いをデータから学び、人に学び、文献に学びます。
最近は特に人からの学びの要素が大きいと感じるようになりましたね。


例えば、POSデータに初めて触れるとき「誰が」「どんなこと」のために使うデータなのかをつかむ必要があります。
基本的な統計量からデータの特性をざっくり掴みます。
その上で現状どんな使われ方をしているのかも把握したい。さらに、今、その分野ではどんなポイントがホットなのかも知りたい。
店頭マーケティングの本を読んだり、流通の専門家の話を聞きにいったりする。
そうして、データの特性を自分のなかに消化していく。


沢山のデータに触れて学ぶことでことで、各データの持つ固有の特徴やそれに応じた分析方法・視点を習得することができますし、様々な応用のパターンが身についたように思います。


基本的にデータソースが変わっても適用する統計モデルは大きな変化がないことは多いです。
ですが、モデルや変数の意味のもたせ方など微調整の部分には、当該データのマーケティングインプリケーションの理解が非常に大きく影響します。
データに棲み込む。
これがデータアナリストにとっての肝なのだと、最近になってつくづく感じます。


偉そうにいっていますが、僕もうまく棲み込めているわけではありません。
新しいデータを前にすると、またイチから勉強しなくてはなりません。
分析の対象が変わることは賽の河原で石を積むような思いですが、またイチから棲み込みはじめます。


ただ、過去にデータから学んだ経験は「汎化」します。
新しいデータを分析するときに応用できるのです。
さらに、時には化学反応をすることもあります。
マーケティングデータに心理統計の考え方を適用することで、従来とは異なる分析視点が生まれる、なんてこともあります。
ですので、データアナリストにとって、多様なデータに触れることは『武器』となりうるのではないか、と思うのです。


新しいデータについて学ぶモチベーションはそんな化学反応の瞬間を期待しているからかもしれません。


今日はここまで。