IBM SPSS Directions

IBM SPSS Directionsに参加してきました。


IBMが冠がついて、少し規模が縮小されたかなぁ、というイメージですね。
奨励賞もなくなってしまい、面白い学生の研究が見られなくなりました。


さて、聞いたのは
・化粧水の使用評価におけるブランドの効果
特定保健用食品(トクホ)の信頼を支える統計解析
・大量データマイニング処理をビジネスに活用する- 楽天市場の顧客クラスタリング
の3つ。


「化粧水の使用評価に関するブランド効果」はSEMを使った検討。

潜在変数の構築を避けて、和得点で変数を構成したモデル。
これは、周囲の理解を得るための実務的な要請のためのようです。
以前、理系企業でインターンシップをしたときの経験則ですが、工学系の実務家には潜在変数という概念が理解されにくいよう(コントロールの対象として扱いにくいという理由もあります)。
α係数で信頼性を担保しているようですが、その前に因子負荷量が等値と置けるかを検討すべきですね。


「トクホ」は成蹊の岩崎先生の講義。
変わらず痛快な語り口で引き込まれました。
治験とは若干異なるトクホ認定における実験計画の話。

フィッシャーの3原則とか、実験・観察・調査の違いとか、久々に聞いて色々と思い出しました。
最近は実験研究的な業務が多いのに忘れてしまうとは。。。

クロスオーバー実験など初めて聞く概念もあり。

実験計画を詳細に作成することの重要性も強調されていました。
第3者チェックを可能にするという視点。これは調査においても言えますね。


顧客クラスタリングについては、新しい発見は特にありませんでした。
統合DB作るの大変だったろうなぁ、とか。

クラスタリングの考え方は商品DNAを作る点が特徴と言えば特徴。
先行事例としては、テスコやオギノの事例(小売)があります。

リアル小売よりWebのほうが施策のトライ&エラーのコストが小さいでしょうから、進化の速度は速いように思います。


今日はここまで。